四……五重アゴ?
梅雨の晴れ間とたまの休みが重なったので、当てもなくふらふらとサイクリングへ繰り出す。
青空と千切れ雲と田んぼがいい感じに三拍子揃って好対照する風景に思わず立ち止まる。
以前から行こう行こうと思っていた少し遠距離にある図書館へ行ったらちょうど定休日で空振りに終わる。
図書館の前には動物の銅像が並んでいた。
そのうちの一つがこれ。
アザラシが首をすくめた一瞬を切り取った作品。
よりにもよってこの瞬間を題材に銅像を作るセンスがうらやましい。
二重アゴどころではない多重アゴで、いざ数えてみようと思ったらアゴの数え方がわからず戸惑う。
アザラシのアゴの数え方すら満足にわからない己の不甲斐なさにしばし絶望に浸り、いつもよりゆっくりと自転車をこいで帰途に着く。