動物園
動物との触れ合いは、愛情ホルモンであるオキシトシンの分泌を促し、精神の健康にいいという触れ込みを信じ、さっそくその学説の真偽を確かめるべく、近所の動物園へ出かけた。
年間パスが2100円と大変お得だったので購入し、いそいそと入園する。
動物園に来るなんて、何十年ぶりだろうか。
ウェルカムレッサーパンダ。
動物園を象徴するモニュメントと、メルヘンチックな時計台。
カワウソ。
イメージよりも何倍もつるつるした質感。
ヤギとのふれあいコーナー。
嚙みつかれでもしないかと戦々恐々とコーナーに立ち入ったが、さすが触れ合い百戦錬磨のヤギたちは、触れ合いビギナーのぎこちない撫でまわしにも動じる様子が一切無い。
ヤギ同士も結構触れ合っている。
これだけ触れられても、まだ触れられ足りないというのか。
黒ヤギさん。
なんだかよく分からないけど、やたら風格のある鳥。
赤く隈取りした目元の圧が凄い。
ヒツジ。
このアングルが一番ヒツジっぽい。
正確な名前は確認しなかったが、カモかも。
オウム。
金網に飛びつくと、鉤爪だけでなくクチバシも第三の足として器用に使って横移動する。
大柄な鳥だからか、ちょっと狭苦しそう。
ヤギにもつむじがあることを生まれて初めて知った。
前身毛だらけなのに、人間と同じように、頭のてっぺんにあるのが不思議。
仲間の太ももにずっと鼻を突っ込んでいるヤギ。
脚フェチか。
そして突っ込まれている方も全く動じない。
こっちのヤギの頭にもつむじ。
本当に不思議だ。
天竺ネズミ。
なんだかご利益がありそうな名前。
キリン。
思ったより大きくない。
柵は低いが、周りに堀が巡らされている。
キリンにとっては、高い柵より堀の方が乗り越えにくいのか。
キリンに追われたときは、地面のへこみを利用しよう。
桜。
八分咲きといったところ。
おサルさん。
園内放送に呼応して、ものすごい金切り声で叫ぶので、すわ乱闘でも起こったかとビックリする。
いちゃいちゃしてる。
所狭しと飛び回るので、まともに目で追うと、眼球が左右別々に動きそうになる。
こどもの城に大人なのに入る背徳感。
幼い頃に大きく見えたものが、大人になってから見直すと小さく見えるということはよくあるが、幼い頃に見たこのカシの木の長老は、今見ても、というか今だからこそその真の大きさ、ディテールのクオリティの高さが良く分かり、いっそう存在感を大きく感じる。
木の中を覗くと、リスがいるという心くすぐるギミックなのだが、リスがモノクロでちょっとホラー。
埼玉県のマスコット、コバトンのモチーフとなったシラコバトの飼育小屋だが、明らかにシラコバトではない鳥がいる。
シラコバトは奥の方でひっそりと潜んでいた。
思ったより白くない。
寂しげなたたずまいに、絶滅危惧種の悲愴が滲む。
結構歩き回ったが、全体の三分の一ぐらいしか回れなかった。
乗馬体験もしてみたかったし、ヤギのエサ遣りもやってみたかったが、時間が合わなかった。
年間パスも買ったことだし、これからゆっくり楽しむとする。
オキシトシンはむっちゃ出た。